ぶちゅり

日々学んだ物理学や数学、化学に関することをメモしていきます。間違ったことを言っているかもしれません。英語版は.jp→.com。記事はサイレントに更新・訂正することがよくあります。

【微分幾何】主ファイバー束

ゲージ理論は数学的にはファイバー束の言葉で記述されます。今回は主ファイバー束の定義をしていきます。

主ファイバー束の定義

M上のG-主ファイバー束Pとは、まず、M,PC^\infty微分可能多様体であり、Gがリー群
fumofumobun.hatenablog.jp
で、以下の条件を満たすことをいいます。Mは底空間、Gは構造群、Pは主ファイバー束といいます。底空間と構造群を明記してP(M,G)と書くこともあります。

1. 射影\pi :P\rightarrow Mが存在する。

2. GPに自由に右から作用し、その作用を施しても、射影したものは変わらない。

3. 局所自明性がある。

これら3つの条件です。これではわからないと思うのでひとつずつ解説していきます。

射影

射影\pi :P\rightarrow M全射です。全射であればとりあえずはいいです。

構造群の作用

右からの作用は次のようにかけます。
(u,a)\in P\times G\rightarrow ua\in P
射影しても変わらないというのは次のことを意味しています。
\pi(ua)=\pi(u)
自由に作用というのは、
ua=u
となるようなa単位元e\in Gだけであるということです。
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局所自明性

定義をパッと見た時にP=M\times G(積多様体)を連想したかと思いますが、局所自明性というのは局所的にはこのような自明なものになっているということです。つまり、各点x\in Mに対して近傍U\ni xがあり、少なくとも\pi^{-1}(U)\subset PU\times Gに対応させられるということです。そのような対応を微分同相写像\psi_U:\pi^{-1}(U)\rightarrow U\times Gとしておきます。\psi_U(u)\in U\times Gですから、Uのほうは\pi(u)でよいと思います。Gのほうを、C^\infty写像\phi_U:\pi^{-1}(U)\rightarrow Gによって\phi_U(u)として表せるとしましょう。
\psi_U(u)=(\pi_U(u),\phi_U(u))
です。\phi_U\phi_U(ua)=\phi_U(u)aを満たしておくとよいでしょう。図をみるとわかりやすいかとおもいます。
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参考文献

茂木勇・伊藤光弘 著「復刊 微分幾何学ゲージ理論」2001 共立出版株式会社