を想起すると思います。ではこの運動方程式が使える条件は述べられるでしょうか。非相対論的、古典的はもちろんですが、デカルト座標の慣性系ですね。これを幾何的な視点からみると見通しがよくなります*1。もちろん、ラグランジアンを用いた解析力学的なやり方でもいいわけです。この記事で行うことは、そのラグランジュ運動方程式をさらにもう一段階計算を進めることに値します。
リーマン幾何学
ニュートン力学の舞台である3次元ユークリッド空間に、リーマン幾何学を用いれば、一般座標では次の方程式を用いればよいことがわかると思います(リーマン幾何の解説まではこの記事でしません)。
極座標系
ですから、ここから接続係数を頑張って計算します。コツとしてはなどが対称行列であることを用いるとわかりやすく、ミスが減ると思います。結果を記すと、
このあとは行列を右からかけてトレースをとれば、極座標系特有の項がでます。
よって、運動方程式は、
となります。ラグランジアンから求める方法は、その座標系でのラグランジアンを求める大変さがあり、今回のリーマン幾何から求める方法は、計量と接続を求める大変さがありますね。
このような話は一般相対性理論でお目にかかる...ということが殆どだと思います。しかし、一般相対論のテキストで紙面を多く使って解説されていることというのは一般相対論特有の話ではなく、ニュートン力学でさえあった話なのです。ニュートン力学の時点で既に、座標変換のエッセンスはつまっているのです。基礎といわれる力学や線形代数学が大事な理由ですね。